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16歳未満のSNS利用禁止。国家として初@オーストラリア

オーストラリア議会が16歳未満の子どもがSNSを利用することを禁止する法案を可決
この禁止措置が施行されるのは、早くても12カ月後の予定。

新聞やネットニュースで大きく取り上げられましたね。

目次

国としての取り組みは世界初

それもそのはず。
アメリカ等、他の国でもこういった試みはあるものの
16歳という対象年齢、および、国家全体での取り組みは初となります。
また、
親の同意を得れば良いという例外規定もない。

現状ではこの法案は、どういったSNSアプリが禁止されるかを
具体的に明示されていません。
こうした決定は、今後、
オーストラリアのオンライン規制当局の助言を得ながら通信相によって決定されていく。

ミシェル・ローランド通信相は、禁止措置のSNSアプリとして、
「インスタグラム、X(旧ツイッター)、スナップチャット、TikTok、フェイスブックが含まれる」
と述べています。

一方、ゲームやメッセージプアプリは除外されているほか、YouTubeのようなアカウントなしでアクセスできるサイトも対象外となる見込みとのこと。

アルバニージー首相は記者会見で
「私たちが行ったことは世界に先駆けている」
と述べ、

SNS事業者には
「子どもの安全を優先するという社会的責任がある」
と強調し、

「豪州の若者に、よりよい結果と、より少ない害をもたらす」
と説明した。

こういった法案が可決されるということは・・・

とらえかたによっては、
子どもたちが必要な情報を受け取れなくなったり、
自らで表現したいことができなくなる

といった意見も述べられており、
それもその通りかと思います。

ただ、それを差し引いても、

それだけ、
子どものスマホ利用に関して、
ルールがない・ルールが守られていない状況がある。

結果、

それが、犯罪・いじめ等々、
子どもの安全が脅かされているという現実がある

とも
言えるのではないでしょうか。

子どもたちと接し、会話をしていると、
良くも悪くも、
適切に利用している子どもと、
依存とも言ってよい過剰な使い方をしている子どもとの差を感じます。

依存というと、
ごく一部ではないの?と思うかもしれません。
しかし、
私自身で統計は取れていませんが、

例えば、
平日4時間以上、土日8時間以上、使用している

という子どもが稀な存在とは思えない現状
があります。

SNS事業者側は年齢に応じた対策を行っていると主張

Xを所有するイーロン・マスク氏は
「国民全体のインターネットアクセスの管理のようだ」と批判。

また、
InstagramとFacebookを運営する米メタ社は、
「可決した法律を尊重する」とした一方で、
SNS事業者は年齢に応じた対策をしていると主張し、
「懸念を抱いている」との声明を出しています。

もちろん、何もしていないということはないのでしょう。

確かに
【行き過ぎた統制】は、危ういものがあります。

しかし、
果たして現状の大作が十分と言えるものなのでしょうか?

事業者側で十分な対策がなされているのであれば、

スマホ(インターネット)が、子育ての新たな問題

にはなっていないと思います。

そんなの意味がないという意見

子どもの意見をみると、
「そんなの意味がない」という言葉も見受けられます。

そう。
規制されれば、抜け道を探すでしょう。

抜け道が難しいということであれば、
このSNSがダメなら、他の方法を・・・となるでしょう。

では、無駄なのか?と言うとどうでしょう?

日本におけるお酒の購入もそうですよね。
20歳未満が絶対に買えない!ということはありません。
身分証の提示を求めるのは売り場の店員。
確実に抜け道があると言えてしまいます。

ただ、
子どもが誰でも気軽に買えてしまうという無法地帯ではなく、
一定の抑止力になっているのは確かでしょう。

そもそも、
こういった法案が議論され可決されるというということ自体が
子どもにとって影響力が大きいものであるという事実でもあり、

ルールのない(ルールが守られていない)子どものスマホ利用が
いかに危ないものか?という裏返しとも言えますね。

包丁と同様の扱いが必要なのに・・・

私、野本一真の著書

子どものスマホで「困った!」を防ぐ

スマホの与え方・使い方の教科書(産業能率大学出版部)
子育て共育アドバイザー/学習塾塾長 野本一真著
紀伊国屋書店ランキング1位書籍

においては、

7ページ
「スマホは本来、包丁と同様の扱いが必要」

という項目があります。

包丁は生活を豊かにする必需品。
正しい使い方をすれば、とても便利な道具
です。

スマホも同様。
スマホを持つことのメリットは大きいものですし、
今後、こういった
何らかのデジタルデバイスがなくなるということはないでしょう。

ここで質問します。

あなたは、
初めて包丁を手にする子どもに

「包丁は便利な道具だから使ってみてね」

と言って与えるでしょうか?

なぜ、包丁を与える際は気をつけるのに、スマホはそうではないのか?

それは、

包丁は使い方によって凶器になるということを
親が【知っている】からです。

一方のスマホ利用(ネット利用)に関しては、
大人よりも
向こう見ずな【子どもの方が知っている】ケースが多々あります。

だからこそ、
大人がスマホでできること・子どもがやっていることを知り、
教育が必要と言えます。

大人がスマホでできることについて学び、
子どもがスマホで何をしているのか?を知る

スマホに関しては、
日本の子どもも大きな影響を受けています。

私が運営する学習塾においても、

生徒に
「勉強を阻害する誘惑はなに?」

という質問に対し、
「スマホ」
という言葉しか出てきません。

ここ1・2年での急速な変化を実感します。

スマホを持つことによるメリットは確かにあります。

一方で、
「学力低下」「犯罪に巻き込まれる」「ネットいじめ」

「フィルターバブル」「エコーチェンバー」といった偏った考え方の構築
(用語の説明は、本書P79~82掲載)

こういったデメリットの側面があるのもまた事実。

事業者だけの責任ではなく、
社会全体で考える必要のあることと言えます。

そして、
一番身近な社会というのは【家庭】です。

今一度、
ご家庭における子どものスマホ利用に関して、
【現状を知り】
見直すことも必要かもしれません。

とはいえ、

「どうしていいかわからない」

という方は、
本書を読んでいただき、ご相談ください(^^)/

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子育て共育アドバイザー/学習塾塾長
野本一真

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この記事を書いた人

親と子が共に育つ「共育」。子育て共育アドバイザー、学習塾塾長。
 中学生のころ、所属していた部活が廃部になり帰宅部に。以来、帰宅ゲーム部として、時代が違えばプロゲーマーになるほどにゲームにのめり込む。また就職氷河期真っ只中にも関わらず、人生は一度しかない!と、上場企業・公務員・大学病院・医療グループ等、職種を変えた転職を行う。バイト時代を含めると10職種以上に及ぶ。その中で、高学歴ドロップアウトを幾度となく目の当たりにし「大人の関わり次第で人生が変わる」ことを痛感。学習塾(個別学習のセルモ)を開業。

 子どもの自己肯定感・自己効力感を育み、急激な変化の時代に「自らが主人公の自らの物語」を歩むことができる力の育成。すなわち、状況を受け入れた上でどうすれば良いか?を自らで考え・行動できる大人へと成長する一助となることを「指導理念」としている。
また、職種を変えた転職をしたため、子どもの言う「何がわからないのかわからない」を幾度となく経験。児童心理学・脳科学も活用し、子どもに寄り添った指導を行う。その子どもの成長には家庭環境が不可欠。

 親と子が共に育つ「共育」。子育て共育アドバイザーとして「親を対象とした親子関係の構築・改善相談」を行っている。近年は子どものスマホの保有率の増加と共にスマホ問題が子育ての問題となっており、その指導・改善方法を広く伝えることで、多くの「子育てで悩む親に何かひとつでも参考になることがあれば」と願い、

スマホの扱い、ルール作り、そのルールを維持するための親子関係構築方法を書いた
『子どものスマホで「困った!」を防ぐ スマホの与え方・使い方の教科書』を出版。

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