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なぜゲームをやめることができないのか?

今日は、この点について少し触れようと思います。

目次

子どもの不適切なスマホ使用とゲーム

子どもの不適切なスマホ使用が問題になっています。

そして、その不適切なスマホ使用の中には、
スマホゲームに熱中してしまうということも含まれています。

ただ、ゲームに関しては、
なにもスマホに限らず、
スマホの登場以前にも問題がありました。

かく言う私。
時代が時代ならプロゲーマーになれたであろうぐらいの腕前がありました。
今や懐かしいゲームセンターに行っては、対戦相手をなぎ倒していました。
昔、「ゲームセンターあらし」というマンガがありましたが、そんな風に(^-^;
当時は治安が悪かったので、
リアルファイトへ発展も・・・。今から考えれば凄い時代です。

話しを戻して。

そんな私ですから、
インターネットゲーム創世期には、シッカリとハマりました。

仕事から帰宅し、ネットゲーム。
睡眠時間は2~4時間で翌朝出社ということもしばしば。

当然、身体にも心にも良いことはなく、
その時の経験から、
「ネットゲームはやらない!」と決めて、今に至ります。

なぜゲームはハマってしまうのか?

ゲームは非常に良くできています。

「なんでゲームをやめられないの!」

こんなふうに、子どもに怒鳴ってしまったことがある
お母さん・お父さんもいらっしゃると思います。
しかし、残念ながら、こうした声掛けに大きな効力は期待できません。

まずは、保護者自身の意識や前提を変える必要があります。それは?

「そもそも現代のゲームはハマるように作られている」

ということです。

「売れるゲーム」とは、
プレイヤーのさまざまな欲求を満たすものです。

そして、
インターネット・スマホの普及。
ゲーム開発が昔よりも容易になったことにより、
発売するゲームの種類が増えています。

これは、
遊ぶ側に多くの選択肢が生まれたことになります。

つまり、

人の好みの多様性を満たすゲームが増えたということになります

当然・・・熱中します。

そして、
ゲーム会社も競争が激しいため、

・マーケティングを駆使
・顧客の要望・欲求を知り、それを満たすゲームを開発
・さらには心理学の手法も取り入れる

そうして、

「ゲームをする人が簡単に快楽を得られるように」知恵を絞っています。

大人も子どももゲームにハマるのは、こうした背景があります。

子どもはそもそも自制を利かせる脳が未発達

子どもに関して、更に厄介なのが、
脳の成長途中による弊害で、
自制心を利かせることが出来ないという点です。

子どもは感情のブレーキをかける脳が未発達な状態です。

脳には、

本能や感情をつかさどる「大脳辺縁系」と、
感情をコントロールする理性をつかさどる「前頭前野」があります。

大脳辺縁系が思春期に急激に成長するのに対し、
前頭前野の成長は緩やかであるため、
子どもは大人に比べて感情のブレーキが利きにくいのです。

それは、
「ゲームをやりたい」という欲求や衝動をコントロールするのが難しい
ということです。

衝動への対策には、ルールが効果的です。
あらかじめ家庭内でルールを決め、
「ゲームは1日1時間以内」、「課金はお小遣いの限度内で」など、
ルールに入れておきたい項目です。

大丈夫です。

私が子どもの頃は、
「復活の呪文」をノートに書き写さないと、やめられなかったり、
その後は、
セーブできる場所へ移動しないとやめられない

という事情がありましたが、
今は、スリープ機能があるので、いつでもやめられます。

ただ、オンラインゲームでは注意が必要

特に、
パーティーメンバーで戦闘をするようなゲームの場合、

「途中でやめる」=「相手に迷惑がかかる」

ということになるので、
子どもが
直ぐにやめることはできない気持ちもよくわかります。

だからこそ、
現実的な時間設定を行い、それを守ることで、
時間を守るということも同時に学ぶことができますよ(^^)/

【現実的な時間設定】

「10分後に終わりね!」

これは無理があります・・・。

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この記事を書いた人

親と子が共に育つ「共育」。子育て共育アドバイザー、学習塾塾長。
 中学生のころ、所属していた部活が廃部になり帰宅部に。以来、帰宅ゲーム部として、時代が違えばプロゲーマーになるほどにゲームにのめり込む。また就職氷河期真っ只中にも関わらず、人生は一度しかない!と、上場企業・公務員・大学病院・医療グループ等、職種を変えた転職を行う。バイト時代を含めると10職種以上に及ぶ。その中で、高学歴ドロップアウトを幾度となく目の当たりにし「大人の関わり次第で人生が変わる」ことを痛感。学習塾(個別学習のセルモ)を開業。

 子どもの自己肯定感・自己効力感を育み、急激な変化の時代に「自らが主人公の自らの物語」を歩むことができる力の育成。すなわち、状況を受け入れた上でどうすれば良いか?を自らで考え・行動できる大人へと成長する一助となることを「指導理念」としている。
また、職種を変えた転職をしたため、子どもの言う「何がわからないのかわからない」を幾度となく経験。児童心理学・脳科学も活用し、子どもに寄り添った指導を行う。その子どもの成長には家庭環境が不可欠。

 親と子が共に育つ「共育」。子育て共育アドバイザーとして「親を対象とした親子関係の構築・改善相談」を行っている。近年は子どものスマホの保有率の増加と共にスマホ問題が子育ての問題となっており、その指導・改善方法を広く伝えることで、多くの「子育てで悩む親に何かひとつでも参考になることがあれば」と願い、

スマホの扱い、ルール作り、そのルールを維持するための親子関係構築方法を書いた
『子どものスマホで「困った!」を防ぐ スマホの与え方・使い方の教科書』を出版。

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